A. よく報道では「削らない」治療法と謳われていますが、ペーストによる無菌化を促すためには密閉がカギになってきます。その密閉性を高めるためには多くの場合、歯の表面を削ることが必要になります。
しかし、歯を削る量が従来に比べて少なく済む可能性はあります。そういう意味で、 「削らない」と言っているのかもしれません。「この方法は完璧です。」とか、診査もしていない時点で「絶対に削る必要はない」と言う歯科医師はいるのかもしれませんが、私には理解できません。
いずれにせよ、「どんな虫歯でも、3Mix-MP法では全く歯を削ることはありません!」と無責任に言い切ってしまうことは私にはできません。どんな場合でも完全なものなどありませんから。
きちんとした診断をもとに、患者さんに提供できる治療法の選択肢のそれぞれ長所と短所をきちんと説明することが私の患者さんに対するモットーです。
Q. 3Mix-MP法は痛くない?
A. 3Mix-MP法は「削らない」「痛くない」治療方法だと言われていますが、 これも虫歯の状態によってかなり隔たりがあります。
実際、3Mix-MP法を取り入れている歯科医の中には、「薬で治しますので、痛くない、削らない、抜かない治療が可能です。」 と高らかに謳っている人もいます。
でもすでに痛みを感じている歯を少なからず削らなければならない場合、当然痛みは起こり得ます。もちろん、事前に麻酔をしますので治療自体が痛いわけではありませんが。
虫歯の程度も軽く、全く削らなくてもよいという場合は「痛くない」が該当するかもしれませんが、虫歯の状態を無視して、「絶対に痛くない」とは言い切れません。
Q. 3Mix-MP法は歯を抜かない?
A. 従来なら即抜歯しなければいけないとされていたレベルの歯でも抜歯しないですむ可能性が広がったということは言えると思います。しかし、これも様々なケースがあり、歯がぐらぐらしてる場合、歯根が割れてしまった場合などは適用が望めないことが多いのです。
「歯を抜く」と簡単に決定づけるのではなく、「もしかして抜かなくても良いかもしれない」とひとつ選択肢の幅が広がったということは歯科治療を受ける側としては、つい期待してしまうのも無理はありません。
これは、抜歯だけではなく、抜髄適用とされてきたケースに関しても同様に歯髄保存の可能性を期待することができるようになりました。