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3Mix-MP法について 
 
 
 
 
 

 

 
     
 

最新の虫歯治療1:3Mix-MP法について

 
 

虫歯は、口の中にいる無数の細菌が、食べかすなどから酸をつくり、その酸が歯を溶かすことで起きる歯の病気です。歯の表面のエナメル質を溶かす(C1の段階)にはある程度の時間が必要ですが、その下の象牙質に達すると(C2の段階)いきなり浸食の速度を速め、あっという間に広がってしまうので、早期の治療が大切であることは言うまでもありません。C2の初期の段階までなら、従来の治療法でもきちんとなおせるのですが、それよりも進行してしまうと、従来法では完治は難しくなります。そうなると、一度なおしてからそれほど年月が経っていないのに虫歯が再発することもあるんですね。
(写真:虫歯の原因菌の中でも主役のミュータンス連鎖球菌)

 今や、レーザー治療や、削らずに薬で虫歯を溶かす方法などが最新の治療法だともて囃されていますが、そのどちらも、初期の虫歯にしか使えないという事実をご存じですか?実は、我々が毎日接している虫歯治療の多くは、一度過去に治療を受けた歯の再治療なんです。

 その大きな理由は2つあります。ひとつは、削った歯の穴をふさぐ材質の種類とその技術によって、穴をふさぐ精度が大幅に変わるからです。精度が悪ければ、その隙間から細菌が進入してきます。もうひとつの理由は、なんと従来までの治療法自体にその原因があったのです。
 
 菌に侵されて軟らかくなった象牙質は軟化象牙質と呼ばれ、従来の治療法ではこの部分をすべて取り除くのが常識でした。さらに歯髄にまで進行すると(C3)、感染した歯髄を除去する(いわゆる“神経を抜く”)治療が必要になってきます。ところが最近になって、「従来の治療法では完全な無菌化は困難で、虫歯が再発することが多い」ことが分かってきました。従来法では、象牙質にしみ込んだ細菌を全て取り除くことができないため、多めに歯を削ったり、削った後に消毒したりしますが、それでも完全に無菌化できないんです。

 
 
 

     
  3Mix-MP法  
 

 その中で画期的な治療法があるんですね。3Mix-MP法;通称「スリーミックス法」という治療法がそれです。これは、病巣を取り除かずに殺菌して自然修復を促すのが特徴です。軟化象牙質や感染した歯髄もできるだけ温存します。代わりに3種混合抗菌剤を調合して虫歯の穴におき、そのまま穴をふさぎます。こうするだけで、抗菌剤が歯の隅々まで浸透して歯髄を含む歯全体を無菌化してくれます。また、軟化象牙質もカルシウムが沈着するなどして再び硬くなってくれます。非常に画期的なこの方法も、あまりにも従来の治療法と異なるため、初めて学会で発表されたときは、「これまでの歯科治療を無視するものだ」と批判されましたが、今ではこの方法を取り入れている歯科医も徐々に増えているようです。古いパラダイムが新しいパラダイムに変わるときはいつでも苦痛が伴うものなんですね。

■■3Mix-MP法に関するご質問

3Mix-MP法に関するご質問の中で特に多いものをここで紹介させていただきます。一部報道による誤解がとても多いようです。

 

Q. 3Mix-MP法は削らない?

A. よく報道では「削らない」治療法と謳われていますが、ペーストによる無菌化を促すためには密閉がカギになってきます。その密閉性を高めるためには多くの場合、歯の表面を削ることが必要になります。
しかし、歯を削る量が従来に比べて少なく済む可能性はあります。そういう意味で、 「削らない」と言っているのかもしれません。「この方法は完璧です。」とか、診査もしていない時点で「絶対に削る必要はない」と言う歯科医師はいるのかもしれませんが、私には理解できません。
いずれにせよ、「どんな虫歯でも、3Mix-MP法では全く歯を削ることはありません!」と無責任に言い切ってしまうことは私にはできません。どんな場合でも完全なものなどありませんから。 
きちんとした診断をもとに、患者さんに提供できる治療法の選択肢のそれぞれ長所と短所をきちんと説明することが私の患者さんに対するモットーです。

 

Q. 3Mix-MP法は痛くない?

A. 3Mix-MP法は「削らない」「痛くない」治療方法だと言われていますが、 これも虫歯の状態によってかなり隔たりがあります。
実際、3Mix-MP法を取り入れている歯科医の中には、「薬で治しますので、痛くない、削らない、抜かない治療が可能です。」 と高らかに謳っている人もいます。
でもすでに痛みを感じている歯を少なからず削らなければならない場合、当然痛みは起こり得ます。もちろん、事前に麻酔をしますので治療自体が痛いわけではありませんが。
虫歯の程度も軽く、全く削らなくてもよいという場合は「痛くない」が該当するかもしれませんが、虫歯の状態を無視して、「絶対に痛くない」とは言い切れません。

 

Q. 3Mix-MP法は歯を抜かない?

A. 従来なら即抜歯しなければいけないとされていたレベルの歯でも抜歯しないですむ可能性が広がったということは言えると思います。しかし、これも様々なケースがあり、歯がぐらぐらしてる場合、歯根が割れてしまった場合などは適用が望めないことが多いのです。
「歯を抜く」と簡単に決定づけるのではなく、「もしかして抜かなくても良いかもしれない」とひとつ選択肢の幅が広がったということは歯科治療を受ける側としては、つい期待してしまうのも無理はありません。
これは、抜歯だけではなく、抜髄適用とされてきたケースに関しても同様に歯髄保存の可能性を期待することができるようになりました。

 いずれにしても、昨今の3Mix-MP法に関する報道はかなりオーバーに報道されていると実感しており、当院としても困惑しているのが実情です。

 

 
最近、お電話にて3Mix-MP法について質問される方が多いのですが、かなり長時間にわたりご質問される方がおり、正直なところスタッフ共々大変困っております。こちらとしては、状況も把握せずにその歯が救えるのかどうかは診断できません。もちろん、診察を受けていただいた上であれば詳しくお話しできますので、今後は勝手ながらお電話での3Mix-MP法に関するご質問に対しては回答を遠慮させていただき、E-mailによるご質問に限り回答させていただきたいと思います。どうぞご了承下さい。
 

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  内科的歯科治療  
 

 細菌が原因でおこる病気を感染症と言います。感染症を治す原理は、病原菌を排除することです。病原菌がいなくなると、身体は自分の力で治ります。これを、「病巣無菌化組織修復療法」とよびます。虫歯をはじめとする主な歯科疾患は細菌による感染症です。
なるべく歯を削らず、薬で治しましょう。3種類の抗生物質を歯につめるだけです。

虫歯をできるだけ削らずに薬で治すメカニズム
虫歯の病原菌を薬で殺菌することにより、虫歯を治す方法を今までに聞いたことがありますか?
今まで、虫歯の病原菌を殺菌できる薬は発見されませんでした。15年ほど前に、新潟大学でその病原菌の正体がつきとめられ、その後完全に殺菌できる3種混合薬剤が発見されたのです。
これらの薬品は、それぞれ内服薬として厚生省で認可されている安全な薬です。虫歯治療に非常に有効なこのスリーミックス法ですが、実際は、正式なやり方と離れた亜流で行われていることが多いようです。

抗生物質を使うことが不安ですか?
●使う量は、1錠の100分の1ほどのごくわずかな量です。
●完全に殺菌できるので、耐性菌が生まれにくいです。
●血液に入ることはないので副作用の心配がありません。

内科的歯科治療(病巣無菌化組織修復療法)だと何が得するの?
●麻酔をしなくてもできる場合が多い。つまり痛くない治療が可能です。
●歯を削る量が極端に少ないです。
●多くの場合、歯の神経(歯髄)を助けられます。
従来の治療法に比べ、歯を長持ちさせられます。

また、従来の治療法では抜かずに残すのが難しいとされるような失活歯(神経が死んでしまい、細菌感染により痛みや腫れをもつ歯)の治療にも、このスリーミックス法は非常に有効で、今までは抜歯だといわれたような歯についても大部分が助けられるようになりました。

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C1〜C4のイラスト
 
       
   
  現在では、C1以前の虫歯予備軍の段階をC0(要観察歯)と呼び、この段階はきちんと管理ができれば治療の必要はありません。また、以前では、多くが抜歯の対象になっていたC4の段階(歯根の先端まで細菌感染し、根の先端に膿のかたまりができる場合が多い)も、治療技術の進歩にともない、その多くが救えるようになりました。
 
     
 

最新の虫歯治療2:-Minimal Interventionという考え方-

 
 
 2000年、国際歯科連盟(FDI)は、Minimal Intervention(最小の侵襲)という新しい概念を提唱しました。

従来の虫歯治療では、歯はたくさん削られました。

「虫歯は決して自然治癒しない」ということは、つい最近まで当たり前のように言われていたことでした。また、虫歯菌による歯の感染は、C2の段階になると、象牙質内部にしみ込むように進んでいきます。そのため、従来の考え方に沿った治療法では、むし歯に感染されたところを大きめに削って(これを予防的拡大処置と言います。)詰め物をしたり、被せたりしていました。

新しい虫歯学:カリオロジー

 現在では、初期の虫歯は治癒することが認められています。私が学生時代に学んだことと、カリオロジーと呼ばれる最新の考え方や治療法は、天動説と地動説ほどの違いがあるといっても過言ではありません。このカリオロジーという学問体系は、北欧ではすでに30年以上前から存在していたのです。ようやく日本でも、最近になって注目されるようになりました。

もう一度考えてみよう 虫歯のメカニズム
−脱灰と再石灰化って何のこと?−

 脱灰とは、細菌の出す酸により、歯の成分のカルシウムなどが、唾液中に溶け出す現象を言います。また、再石灰化は、溶け出した歯の成分のカルシウムなどが、唾液の作用で再び歯に戻っていく現象を言います。私たちが生活していく中で日常的に脱灰と再石灰化は起こっています。そのバランスがとれていれば脱灰が進むことはありません。

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エナメル白斑は虫歯のはじまり

 しかし、脱灰を促す因子の攻撃力が再石灰化を促す因子の防御力を上回ると脱灰はより進み、齲蝕の次のステップ、表層下脱灰(エナメル白斑)となります。虫歯は歯の表面から穴があいて始まると思われがちですが、そうではなく、歯の表面のすぐ下からカルシウムやリン酸イオンが溶け出して始まるのです。
 この白斑は、歯科医院での専門的な指導を受けて、プラークコントロールが徹底されれば元のような健康な歯に戻ります。ところが、これを放置するとう窩と呼ばれる穴が空いた本格的な虫歯の状態になります。この時にこれに気づいて適切に歯を守れるかどうかが、重要なポイントになるのです!

でも、白斑を通り越して穴が開いちゃったら?

 それでも当院の治療法で治せば、従来のようにたくさん削らなくても大丈夫です。それは、Minimal Interventionのひとつである3Mix-MP法という、最高の武器があるからです!

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